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VGUES講演2010

 いけばな行事            人の和が次の大きな輪を創る!

 第8回 ウラジオストクいけばな交流 講演日本人の美意識といけばな造形の歴史

   2010年4月20日(火)                  spectator:3224

  • ウラジオストク国立経済サービス大学 (VGUES)

ウラジオストク国立経済サービス大学

ウラジオストク国立経済サービス大学 講堂 

ファッション&デザイン大学 学部長 BOITSOVA Tatiana さん 

  年間 続いている新潟ウラジオストクいけばな交流に新たな一ページが開かれた。

今年の交流を前にしてウラジオストクにある二つの国立大学でいけばなを通じて日本文化を紹介する講演の話が進められていた。

このいけばな交流の発端は、在ウラジオストク日本国総領事館でいけばな教授者の後継を探していて、新潟県に在ウラジオストク日本国総領事館から依頼があり、新潟市が姉妹都市になっていたので新潟市を経由して新潟市華道連盟(現新潟市華道協会)に話が下りてきてロシアとの窓口になったのが始まりだった。

いけばな作品の検討 

それ以来。総領事館より物心両面のご支援により交流が始まり、今年で六流派を派遣。
近年はウラジオストクから新潟や京都にいけばな愛好家が数十人単位で訪れて相互交流も盛んになっていた。
ロシア側の窓口はウラジオストク日本センターである。

昨年着任された山田淳総領事で四代の総領事とお付き合いさせていただくことになる。

ウラジオストク日本センター副所長 SUMALOKOVA Olga さん 

ウラジオストクでは毎回のように、総領事公邸にお招きをいただきレセプションが催される。
二日間のいけばな講座が終わった日の夜にそれは用意されていた。
そして、二つの大学から元学長や学長、学部長といった7名の来賓も来ておられた。
その宴のなかで、いけばなの講演の話がまとまる形になった。

ウラジオストク国立経済サービス大学にて「いけばな講演」 

回は、ウラジオストク国立経済サービス大学(VGUES)でデザイナ―専攻の学生などが対象である。
テーマはいけばなのデザインがどのようにして様式として成立していったのか。その時代背景と精神文化面をとおして解説することにした。

実際に大学に行ってみると、サンクトペテルブルク国立工科大学とすでに回線がつながっていて、インターラクティブ(双方向)でのテレビ講座が用意されていた。

通訳は、パンチェンコ ナターリアさん 

ウラジオストクでの講演が、ウラジオストクとは地球の裏側に近いサンクトペテルブルクでリアルタイムで見られ、そして質問も映像を通じてできるのである。

ロシアとのいけばな交流の過程で、なかなかいけばなの歴史を知る適当な著作物や情報がないとのことで資料の作成を依頼され、かつて「TIME AND SPASE」
と題した論文を書いた。

いけばなデモンストレーション開始 古泉理洋、上野美砂甫 



序章にはじまり、第一部 いけばなの歴史。第二部 日本人の美意識。第三部 いけばなの造形。第四部 いけばなの未来。の四部からなるかなり分厚い資料を作っていた。

毎回いけばな交流では画像の資料をCDで持ってくるのだが、今回もそれとその論文をアレンジして使うことにする。

静かに講演を聞く学生の皆さん 

いけばなデモンストレーション 古泉理洋 

と同時にいけばな作品も演台の両脇で実演しながら、その資料と画像を使って話を進めることにした。
いつもながら、花材を用意して準備が整うのは当日直前である。

江戸の粋、古流の紹介 

未生流生花の理論。レーザーポインターで解説 

けばなマスタークラスに毎回出席している全ロシアデザイナー連盟沿海州地方の副部長の LICHMANYUK Natalia さんと、いけばな交流の窓口になっている、ウラジオストク日本センター副所長のSUMALOKOVA Olga さんのあいさつの後、同大学のファッション&デザイン学部のBOITSOVA Tatiana 学部長のあいさつと続き、講演が始まった。

いけばな作品が講演を引き立てる 

りっぱな設備の講堂に学生は45名ほど集まっていた。サンクトペテルブルクは全体は見れないが、後半かなりの学生が見ていたようだ。
調整室では3台のプロジェクターで3つのスクリーンに子画面を出したり、ズーム、パンとカメラワークも一級である。
次からはパワーポイントでしっかり準備しなくてはならないと痛感する。
なにしろ、画像をファイルに入れてきただけなので、途中で誤ってスペースキーに触れ、戻すのがわからず手間取るなどちょっとした失態をしてしまった。

サンクトペテルブルグ国立工科大学と質疑応答 

いつものことだが、いけばな交流にしても、ロシアの学生たちの態度も、真摯にそして真剣に向かい合う姿につい力が入る。
予定の一時間を30分超過し、さらにサンクトペテルブルク工科大学の副学長からの質問にも答えるかたちで終わった。

今回は、サンクトペテルブルク国立工科大学の学生も見ているということなので建築の歴史的変遷とその時代の空間から生まれた様式美の成立といったことが中心となったが、次回からはここから掘り下げて内心的な日本人の美意識の形成について話を進めてみたいと思っている。

かわいい作品に思わず笑みが… 



ロシアの若い学生がいけばなの講義を聴く時代になった。

通信の進歩は国境や距離感、価値観までも超越してしまう時代に突入している。

そして、彼らの旺盛で柔軟な知識欲は東洋哲学や日本文化をも理解しようとしているのである。

一方、自分の国さえ理解しようとしない日本の教育がある。
日本史を正課としないこんな日本の教育では将来大きなつけとなって返ってくることだろう。

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