立春を迎えて
いけばな歳時記 季節の節目に出会う花!
「立春」を迎えて
2011年2月4日(金) spectator:3264
- まだ春遠い凍てつく朝に
立春は「春の気立つをもって也」と暦便覧にある。
だが、今年は大雪で暦の上でも冬の寒さが最も厳しい時期に当たる。
それでも心なしか風の匂いにも春の気配が感じられ、この日を境に春がすすむ。
雪国に住む者にとって春の兆しは希望につながるような明るい響きがある。
季節も、立春の日から数えて「八十八夜」や「二百十日」「二百二十日」と夏の訪れや台風の多い季節をあらわす。
また桜の開花もこの日からの気温を積算して開花予想をする。
旧暦ではこの日が年の始まりとしていたのでこの基準ができた。
年賀状に「迎春」などと書くのはその名残である。
立春の前日は「豆まき」をして邪気を払う。この節分は陰暦では大晦日としての行事であった。まさに冬と春を分ける日の行事だったのである。
中国では春慶節、台湾では春節として現在でも新年は旧暦のこの日に祝っている。
太陽暦(グレゴリー歴)では季節と二十四節気がずれてしまい、五節句や節分などの季節をあらわす行事も形だけが残る。
生活の区切りと自然との関係において先人のこうした知恵は暮らしを豊かなものにしてきた。
季節感がなくなりつつある現代、こういう行事を残すことは生活のけじめとして大切にしたいことのひとつである。
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