月刊「キャレル」1001
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月刊「キャレル」¨華遊戯¨100回 連載達成!
2012年 3月17日(土) spectator:7222
- 華遊戯第一回撮影と記事
およそ8年半に及ぶ新潟の情報誌「月刊キャレル」への連載が今年の4月号で第100回を達成し終了した。
最初にこの話がきたとき、毎月連載するという責任の重さについて考えた。
新潟の情報ということで市内に支部を置く多くの流派に参加してもらい、楽しく続けられたらという思いがあった。その結果いけばなの流派18流派から参加していただくことになった。
トラブルを避けるために窓口を一本化し、マナーなど撮影用のマニュアルを作り、日常親しまれる作品に特化、大きさも規定してこれを周知徹底するようにした。
撮影場所も毎回私の月曜日の教室と決め、午前中を本格的なスタジオにして撮影に臨んだ。
撮影がある日は家を出るのが午前7時30分。それでも市内はラッシュで教室まで1時間はかかることがあり慌てることもあった。
またアクシデントに対処するため作品を一年前倒しで撮影することにした。
これは撮影してから掲載されるのが2か月後であることから正月の花などの季節の花材の調達の心配や、予定の撮影ができなかったときのリスクを回避できる方策であった。
季節の区切りごとの年間5回の撮影で、一回あたり2~3作品を撮影。
あと各流派の作品数も慎重に配慮したつもりである。
雑誌にいけばな作品を載せるのは初めてで、本格的なスタジオ撮影も初体験という方々がほとんどである。
簡単に考えている方もいらっしゃったが、撮影機材が続々と持ちこまれて教室がスタジオ然になると一様に緊張し驚かれる様子が見られた。
最初の試行錯誤の段階から何回かファインダーを覗いているうち(二眼レフカメラでは上からファインダーを覗くと画像が左右逆になる。)ここはこうした方が良いというような見えないものが次第に見えてくる。
朝9時からいけ込みをして出来あがった作品をデジカメで撮り、コンピューターで細部まで拡大して作者の先生方と検討を何度も重ねて手直しをし、徐々に写真用の作品に仕上げてゆく。
枝や草の重なり、空間処理、全体のバランス。それらをチェックするのに最低2時間は要する。11時になると撮影機材と撮影班が到着し教室がスタジオに変身して本番撮影に臨む。
手際良く背面を組み立て、照明器具がセットされると教室の雰囲気がガラっと変わる。
そこでもまず撮影角度とカメラ位置を慎重に設定し、手直しを経てポラロイドで撮影、最終チェックをしてから本番となる。
一作品に照明を変えたりして多い時で十数枚シャッターを切る。
さすがに午前中3作品の撮影となるときつかったが、いつもなんとか午前中に撮影を終えることができた。
そして最も苦労したのがいけばな作品とともに書いていただくエッセイの文章校正だった。校正を試みて数十回は読みなおして編集部に送ったことも幾度もあった。
最初は5年、60回を目途としていたのだが、続行希望が多くついに途中で途切れることなく無事に100回を迎えることができました。
気がつくとあっと言う間に8年半という歳月がたっていた。
作品を生けられた先生方はいい勉強になったと言って下さったが、結局、私が一番多く写真のための作品づくりについて学ばせていただき、このような貴重な経験と達成感がある仕事をさせていただいた。
したがって感謝するのはむしろ私の方である。
- 最終撮影日の記念撮影
ここに写真撮影を担当していただいた戸嶋様、松永様。月刊キャレルの編集長、阿部様、間仁田様。同歴代担当の桜井様(旧姓増渕様)、上田様、谷川様、渡辺様。そして
いけばな作品を制作いただきました百名の先生方、そのサポートをして下さった各流派の責任者の先生方、そして多くの読者の皆様に深く感謝をする次第です。
長い間のご支援、ご愛読まことにありがとうございました。
月刊「キャレル」¨華遊戯¨ 撮影
- キャレル掲載いけばな作品集
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