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新潟市十八流派いけばな展

 いけばな行事            人の和が次の大きな輪を創る!

 新潟市華道連盟新設20周年記念  新潟市十八流派いけばな展

 2008年4月9日(木)~14日(火)                            spectator:7419

新潟三越:新潟市十八流派いけばな展 

までにこれほどインパクトが強かったいけばな展は初めてだった。

まず、新潟県でつくる実行委員会が主導する「新潟文化祭2008」の主催事業となったことから始まった。

これにより、県との間に新潟県華道連盟(以後、県連の略称で表示)が主催者として入る。

人間関係の信頼性が低く、意思決定が複雑になる過程においてさまざまな障害がおこり、いらぬエネルギーを浪費することになるのだが、まさに、今回がその典型であった。

新潟三越:開場式 

それはさておき、この年、会場になる新潟三越に激震が走った。

新潟伊勢丹と4月より経営統合するという事態が起きたのである。

打合せは、昨年6月から始まっていたが、統合直前まで社員にも全く知らされていなかったという。

その新潟伊勢丹では5月に22流派によるG8労働大臣会合記念の「新潟市いけばな芸術展」が控えていた。

1階玄関の花 

三越側から懸念の声が上がったのは無理からぬことだった。統合記念行事の次が当いけばな展だったのである。

目標観客動員数の確保は至上命題になった。

できることはなんでもやる。だが、そのための資金が不足していた。

一番予算のかかる会場設置では、新潟市文化振興財団所有の花台をお借りし、バックパネルも表具を貼るパネルを最小限とし、新潟三越の既成パネルを最大限利用させていただき、130坪の会場を180万円弱で造ることができた。

同じ主催者として名を連ねている県連は当初予算が0であった。

新潟三越エスカレーター前の花 

新潟三越3階に飾られた花 

県連との間で、新潟県との関係において県連の立場として、それでいいのかとの議論を重ねたが、県からの助成金、30万円に対して、県連から回答してきた金額は 5万円であった。

新潟三越側から新潟三越情報誌「mit's」で紹介し、チケットを同封する案を提示いただいた。

テレビCMは人脈を生かし、テレビ局を一局に絞って対費用効果を上げることにした。

7階会場平面図 

展示方法も7階本会場だけでなく、3階にもいけばなを多く展示することにした。

さらに、1階入口には季節にふさわしい桜の大作がいけられ、各階エスカレーター脇にもいけばなを置き、7階会場まで誘導することにした。

統合の相乗効果も早々に表れた。新潟伊勢丹からも三越で開催するいけばな展の招待券を発送するという前代未聞のことが起こったのである。

7階会場の模様 

資金の不足分30万円は、結局、新潟市華道連盟の2年先の予算を前借して当てることを役員会で合意した。

そして、注目を集める中、いけばな展が始まった。
 
初日から、新潟三越が想定した観客数を40%以上も上回る好スタートとを切った。

日曜日に至っては90%増、金曜や最終日にも60%以上の増となり、最終の観客動員数は1万5千名を超え、公式発表では1万6千名を記録したのである。

大変だったのは、日曜日後半から配るリーフレットが底をついてしまったことだ。嬉しい悲鳴だった。

新潟市華道連盟は、齊藤千葩 前理事長のもと、旅行や工芸講座などで、まず遊ぶことから始まり、それが親睦を深め、さらに連帯感が強まり、アメリカ、ロシア、中国、韓国との海外交流にまで発展した。

さらに、華道、茶道、邦楽、新潟漆器、陶芸など50以上の団体で十年間続けた「新潟市民伝統文化祭」など20年にわたる実績が、こういう形で実を結んだことに対して、連盟を支え続けていただいた会員の皆様や新潟市当局、さまざまな形でかかわりを持っていただいた皆様に報告できることは、この上なく嬉しい思いでいっぱいになる。


特に、今回は新潟三越担当のN様の親身なるご協力に心より感謝申し上げます。

誠にありがとうございました。


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