初夏を活ける
いけばな歳時記 季節の節目に出会う花!
初夏を活ける。 ~ 日本間を彩るいけばな ~
2014年6月30日(月) spectator:7054
- 玄関先に
梅雨に入り、植物が繁茂する季節。庭木の草木も緑の彩りがグンと増す。
雨の日は憂鬱になるが、植物にとっては恵みの雨。露をまとった葉や花はしっとりとした美しさを見せてくれる。
この季節を代表する花が「紫陽花」だろう。
庭にはその他に、ホタルブクロ、ギボシ、カワラナデシコ、スモークツリー、半夏生、金糸梅、南天の花、ムベ、そしてヤマボウシなどが咲いている。
伝統的な日本家屋は、壁は塗壁(ぬりかべ)、床は畳あるいは板敷で、建具は障子・襖(ふすま)を入れ、高温多湿の夏の暮らしに合わせ風通しの良い造りになっている。
日本間が落ち着くのは、心地よく自然のリズムと調和する空間にあるのだと思う。
日本間には床の間が客間の一角に造られ、床柱、床框などで構成されている。このハレの空間には掛け軸や置物、活けた花などを飾る。
床の間だけでなく、玄関、廊下の一角、茶の間にもおもてなしの心とともにいけばなを活けていく。
花をいけると、空気が一変する。ほのかな香りとともに清浄な清涼感に包まれる。
日本間の良さと相まって、一段と心地よい空間となるのを感じられることが、いけばなの素晴らしい点である。
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