12春の訪れ
いけばな歳時記 季節の節目に出会う花!
雪国の春の訪れ
2012年3月9日(金) spectator:2920
- つららの先から
- 雪消えて
平成18年の豪雪をも超えた今年の冬。新潟はここへ来て道路脇にうず高く残っていた雪があっと言う間に消えた。
3月に入ると冷やかな空気の中にも一日一日その匂いが微妙に違ってくる。
春という季節が間違いなく少しずつ訪れているのが風の匂いで感じられる。
待ちに待った春が来る。
厳しく辛い冬が終わる。
一年前の東日本大震災からちょうど一年がたった。
本当に辛い一年だった。
被災された人々の胸中はいかばかりかと察するに余りある長い一年であったことだろう。
遅々として進まない復興。あぶり出されたこの国全体の形骸感や無力感。
そして何とも表現しようのない無常感。
私はテレビのニュースを見ることと新聞を読むことをやめた。
( 情報はネットとラジオから本音と本質だけをかき出すように摂るようにしている。)
また我家では秋から妻の長期入院が加わり、何ともいえない暗く厳しい冬を迎えた。
さらにそこへ豪雪が加わった。
こんなにも気持が重く感じた冬は初めてだった。
しかしどんな夜でもあけない朝はない。
太陽が昇ると、大地が呼吸を吹き返すように輝きだす。
春という季節は日を追うごとに希望という空気が徐々に満ちてゆく響きを持っている。
時が来ると間違いなく巡ってくる季節の何と有難いことか。
やがて路傍の草が芽吹き、庭の花も咲く。小鳥たちもやってくるだろう。
ああ!ようやく草木も動物も待ちわびた春がくる。
冬の間、豪雪のなかでも咲き続けた我家の庭の山茶花(サザンカ)を生ける。
- サザンカと水仙
ウラジオストク日本センターのオリガさんから依頼された佐潟の白鳥の写真撮影がきっかけで、2月中は晴れ間を見つけては冬の野鳥たちの撮影に出かけた。雪原をラッセルして歩きまわり、厳冬の中たくましく生きている孤高の鳥たちに出会い、その凛とした姿に勇気をもらうことになった。冬の間の趣味がもうひとつ加わった。
- ハクチョウ
- ミサゴ
- オジロワシ
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